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コラム・レポート
企業におけるメンタルヘルス第4回

CSRと働き方の変革

近年の企業経営に、CSRや企業市民という概念は主流になりつつあります。
企業やその社員は、よき企業市民として、地域社会、環境、教育、文化など、さまざまな活動に取り組んでいます。CSR(企業の社会的責任)を考える場合、法律を順守することはもちろん、より積極的に社会に貢献することも期待されています。職務の一環だからという義務感ではこのCSR本来の目的を果たすことはできません。地域貢献を専門に扱う部署を設けるなどの組織の改革や社員教育などを実施する必要があるでしょう。


私たちは、組織で働くという役割のほか、さまざまな社会的役割をもっています。
家族の一員であり、休日には地域の野球チームのコーチ、町内会の役員、消費者、他にもあるでしょう。このように考えると、組織で働くということは、日々の生活のほんの一部に過ぎません。
しかし、1日のうち、多くの時間を過ごすのは、働いている時間であるという方は少なくありません。
仕事で不安や悩み、ストレスを抱えていては、私生活を楽しむほどの心の余裕は生まれてこないでしょう。一方で、家族との関係が充実していることで、仕事に良い影響を与えるということもあるのではないでしょうか。
このように、組織は、そこに属する社員だけでなく、その家族や地域社会、その他、関わるすべての人の幸せを担う重要な役割を持っているといえます。


このような取り組みは、必ずしも経済的合理性があるとはいえないかもしれません。
しかし、組織に属するひとりひとりが、市民意識をもち、社会人として自立していることが、仕事でも能力を発揮し、組織に貢献する人となるのではないでしょうか。
社員ひとりひとりの、社会に貢献している、立派な企業の一員であるという、自覚と誇りが、結果的に企業価値を高め、利益につながることになるでしょう。
こうした取り組みは、社員が安心して働ける環境づくりのほんの一部に過ぎませんが、ぜひ、参考にしていただければと思います。



(シリーズ-企業におけるメンタルヘルス全4回  完)

企業におけるメンタルヘルス第1回
企業におけるメンタルヘルス第2回
企業におけるメンタルヘルス第3回

2011.04.30  長野知鶴  (組織|人事・人材開発|教育研修|カウンセリング)

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